「人間の学習をいかに支援するか?」この問いに答えるには,どのように学習が行われるか,あるいはどのように学習が行われるべきかを理解することが非常に重要である.このような学習プロセスを構成的に解明・発見することが学習科学 (Learning Science) であり,学習プロセスを具象化・活性化するための方法論や基盤技術を確立することが学習工学 (Learning Engineering) である.(教育 != 学習)

岡本研究室

主体的学習における知識の獲得と外化による知識洗練化プロセスの探求

岡本研究室では,学習科学と学習工学の両方の見地から「学習モデル作りとそれに基づく新しい支援システムのデザイン (設計) こそ研究の本質」と捉え,先進的な学習支援システムの実現を目指して研究を進めている.本来,人間の学習プロセスとは複雑かつ混沌としたものであるが,ある抽象度でモデル化することによって,学びに見通し (学び方) を与えることができる.また,学習モデルは,支援システムをデザインする際の方向性を与える重要な役割を果たす.このような観点に立ち「主体的学習における知識の獲得と外化による知識洗練化プロセスの探求」をメインテーマとし,学外の研究者との共同研究も含めて,現在は以下のようなプロジェクトに取り組み,国内外の学会にて成果発表を行っている.

  • 知識洗練化を支援するワークベンチ・フレームワーク (Learning Bench Project)
  • プレゼンテーションリハーサルのためのピアレビュー支援環境 (Peer Review Project)
  • 内省支援ツールを用いた思考の外化によるメタ認知活動の活性化 (Meta-Learning Project)

三好研究室

主体的学習の場としてのウェブ利用とその繋がりを活用するデザイン

三好研究室では,日々増え続ける膨大なウェブコンテンツやウェブ空間そのものに注目し,学習の場としてウェブを利用することを追究する.対象をウェブに限定するわけではないが,ウェブブラウザさえあればいつでもどこでも利用できるウェブは非常に魅力的であるため,学習モデルをシステムとして実装する際のプラットフォームとしてウェブを選択することが多い.特にソーシャルタギングやソーシャルネットワーク等のウェブ上の緩い繋がりを活用することで,学習活動の敷居を下げたり,学習活動を継続させる学習環境の構築を目的とする.現在取り組んでいるプロジェクトは以下の通りである.

  • 知識共有と探求学習を指向したタグとリンクによるフォークソノミに関する研究 (Social Linking)
  • 習慣化を支援するSNS (Social Network Service) のデザイン